なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか(その2)

これの続き。
著者は「地域安全マップ」を作成することで子供たちの危険予測能力が向上し、さらには子供たちの学力向上にも寄与すると展開している。
交通事故や犯罪が起きやすいというのを子供たちが実感しつつ、グループで作成することで子供たちのコミュニケーション能力も向上するという。
 
一方、「マスク+サングラスしている人が公園にいた」といった情報をまとめた「不審者マップ」や過去の犯罪場所を示す「犯罪発生マップ」は犯罪の機会減少には役に立たないと論じている。
「マスク+サングラスしている人」が危険と一概に決めつけてしまうと、逆にたとえばスーツ姿の人は危険ではないと誤った認識により、油断してしまう恐れがあるからである。
 
(ここからは私見
地域安全マップを日本全国的にGIS上で作成して、一般公開すれば非常に有用であると考えるがいかがだろうか?
たとえば親子で実際に歩いた後にGISで落とし込む作業をすれば、親子で危険予測能力が向上するとともにGISへの理解も深まるであろう。
また利用者側も、たとえば引っ越し先の地域安全マップを見れば、引っ越し初日から「この公園はフェンスがないからあの公園を利用しよう」という行動をとることになるだろう。
さらにはこれらの情報は行政側からみれば、防犯パトロールの強化や施設改修の重要な意見となり得るのではないだろうか?
 
逆に犯罪者から見れば「これらの場所を避ければいいのか・・・」といった判断材料になり得る、という別の問題が発生するのだろうか?どうなのだろう。。。