起業のファイナンス

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

起業のファイナンスというからにはファイナンスに関する用語がふんだんに用いられて説明されているかと思ったらそうではなく、(本書内にもたびたび記載されているが)起業時のファイナンスの重要性を説明し、おおまかなイメージがつくような内容になっている。
一番印象に残ったのは「事業計画の作り方」である。私のイメージではいい技術・アイデア等があれば、投資家からの出資は案外得やすいと思っていたのだが、決してそうではないらしい。対象の顧客や売り上げ予測、環境要因等を相手に説明できるほどの計画を念入りに立てておかないと出資されるのは困難とのことである。この辺りは特にベンチャーに限らず、どの企業も新規に事業を開始する際にはやるべきことだと思われる。
それ以外の企業価値ストックオプション、資本政策に関する考え方はある程度認識できていたが、「ベンチャー企業においては○○は一般的に××と見込んでいたほうがいい」などと、具体的に記述されているので、非常に理解しやすかった。
決して起業を目指す人のみを対象とした本ではなく、社会人が起業に関するイメージを膨らませるための本である。